俳写はライブ & ソウルフル
2017/9/3 俳写倶楽部定例会-99回 ※プリント用
俳写はライブ & ソウルフル
● ソウルフル耳朶(じだ)赤くして五月尽
尊晴
2011年の作品です。始めは水彩画を描いていたのですが、筆が筆洗の角に当り近くのノートの表紙を汚してしまったという次第。幸い表紙は黄色と赤線が印刷された透明ビニール製で本紙のノートは全く無事でした。
無作為の水滴は、私にスイングする黒人歌手を暗示させましたので、耳のあたりと口元に紅をさして具体化してみました。表紙の塩ビと下のノートの間に水滴の影が出来、これも巧まぬ効果でした。
その時は、水彩画を描いていた事はすっかり忘れ、この水摘が乾かぬうちにと撮影に没頭していたと思います。
今回は六年も前の制作現場を昨日の如く回想致しました。句はそれほど考えた訳でもないのでしょう、かなり自由さを感じます。(今ではひと事として観賞しています)
これは、記憶が記録されている俳写の特長でしょうか、当時の気分が読み取れ、ある意味で現在の自分に「カツ」を入れられた作品です。
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