画像と言葉が「俳写」で、出逢う
2016/10/2 俳写倶楽部定例会-88回 ※プリント用
画像と言葉が「俳写」で、出逢う
書画等に制作者が印を押す「落款」、その位置と角度を少し変えただけで、画面に緊張が生まれて来ます。
● 蜘蛛の糸俳写遊びをたぐり寄せ
尊晴
最近は、身辺雑記風の作品ばかり、やはり身近な散歩道に張られた蜘蛛の糸に、捕われてしまいました。朱色の落款は私自身の様です。ここで文字と画像が融合か又は反発し合えば、別の世界が立ち上がり、面白い作品となるのですが‥‥。
▼ 書体の形や色には表情がありますので、背景を考慮しながら俳句を配置するのも、写真俳句の勉強です。(撮影の始めから、文字を置く位置やスペースを考え、画角を決め写真を撮る方法もあります)
▼ さらに画像を反転し、蜘蛛に生き血を吸わせ、ほんのり赤みを帯びた蜘蛛、といった劇画的表現も出来ますが【図1】、今回は落款を二十度程度傾けて、蜘蛛と遊ぶ捕われの侘び・寂びの世界としてみました。
平凡な写真でも、画面上の素材の一寸した変化で、俳写ならではの画像と言葉の自由な表現になります。
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【図1】
画像を反転させた作品
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