「コラ俳」俳写の試み
2016/5/8 俳写倶楽部定例会-83回 ※プリント用
「コラ俳」俳写の試み
コラージュ(collage)とは貼り合わせの意味で、画面に紙や印刷物・写真などの切り抜きを貼付け構成する絵画の技法の一つです。上の作品はパソコンで合成したものですが、これもコラージュ技法の一つと言えましょうか。作品の中央に俳句も配置されていますので、これをもって俳句写真の「俳写」ですと申しますと、詰問を含めて質問攻めに合いそうですので、今回は実験としてのコラージュによる【コラ俳】とでもしておきます。
桜を撮って句を付けるだけではなく、この満開の花を散らす風は、ボッティチェッリ描く西風の神、一方東風は俵屋宗達の手に成る風神で構成しようと桜木見上げながら思いました。
すでにこの時点で、句と写真を響き合わせる「俳写」と言うジャンルからかなり外れて、【コラ俳】的世界に陥っております。
今回の試みの善し悪しはさておき、遠回りでも言語と非言語のコラボレーション作品、「俳写の試み」が競われる事を願っています。
●宗達とボツティチェリ競ふ花吹雪 尊晴
♦サンドロ・ボッティチェッリ ルネサンス期のイタリアのフィレンツェ生まれの画家 ヴィーナスの誕生(1485年頃)/女神ヴィーナスは、水より出現して貝殻のうえに立ち、霊的情熱の象徴であるゼピュロス(西風)に乗って、岸へと吹き寄せられている。 |
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♦俵屋宗達 風神雷神図 (ふうじんらいじんず)17世紀前半 風袋から風を吹き出し、下界に風雨をもたらす風神と、太鼓を叩いて雷鳴と稲妻をおこす雷神の姿を描写する屏風画。 |