俳句写真/鯛焼のアンコについて
2015/5/10 俳写倶楽部定例会-71回 ※プリント用
鯛焼のアンコについて
● 幸せのはみ出している餡子かな
尊晴
句だけでは、おそらく意味も通じず俳句としては落第でしょう。
では鯛焼の写真だけではどうでしょうか。鯛焼が写っているけれども、それがどうしたの……?と言う程度の写真で、それ以上のものではありません。
しかし、この何か物足りない句と写真とを組み合わせるとやっと「俳写表現」となります。(上記)
いかがでしょうか、俳写作品の出来不出来はこの際問わず、作者の言いたい幸せのあり方、大それた幸せでなくてもいいんだよと、鯛焼のアンコで暗示した「表現手法」が読み取れたでしょうか。
幸福が、鯛焼のアンコ程度とは……余りにセコすぎませんか、とのご指摘は重々承知の上…。それは人間のスケールの問題、お許しを。
毎回、写真の説明にならぬ様にと説明して来た手前、みずからの作品で示さねばと、制作致しました。
俳写の本質は何かと、毎日ボンヤリ考えております。皆さんのお考えをお聞かせ下さい。
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