杖ひく肩に驟雨 133回
2020/7/12 俳写倶楽部定例会-133回 ※プリント用
杖ひく肩に驟雨
もう一息で自宅にたどり着くところでにわか雨に襲われ、びしょ濡れの帰宅となりました。といっても散歩に出かける前から、雲行き怪しく、傘を持参するのが正解でした。
なにぶんにも、傘と杖での歩行はなんとも不安定、レインコートを着るのも面倒で、まぁ、なんとかなるでしょう……と傘なしで出掛けたあげくが濡れネズミ……。これも仕方がありません。
一方心の隅では、初めから降られるのは覚悟で、雨そのもののになり切って雨を撮りたかったのかも知れません。レンズに滲む雨粒なども面白いのですが、今回は、降るべくして降ったにわか雨、その置き土産である葉先の無数のしずくを集中的に撮影いたしました。
身の回り五百メートルの世界、素材が見つかればなんとか俳写になります。
カタツムリのような歩行では、突然の驟雨からはとても逃げ切れません。気張らず、諦めの心情常に宿し、そぼ濡れの散歩俳写で進みます。
● 諦めの 杖ひく肩に 驟雨かな 尊 晴