柚子を浮かべて‥‥115回
2019/1/6 俳写倶楽部定例会-115 回 ※プリント用
柚子を浮かべて
十二月二十二日は冬至の柚子湯に浸かりました。毎年この湯に浸かると
● 恥多き 半生沈む 柚子湯かな
尊晴
と、迷句が口をついて出てまいります。
自らを柚子に見立て、鼻先まで湯船に沈めて半生を反省するのですが、どうも「沈む」という表現がかなり淋しく感じられ、むしろ「浮かぶ」とした方がこの先に若干の救いがあるのではないだろうか‥? などとこの部分については考え悩みました。
今年も湯煙の中に浮く柚子の二、三個を撮って、マンネリ化した俳写を一点制作‥‥。
ところが平成最後の柚子湯俳写は違いました。人生の恥は掻き捨てとばかり、勝手にことわざ作り直し、湯ごと恥を流し去る事に致しました。さらに、水溶性の色鉛筆でユズの実を描き湯船に浸して絵が溶けるがままにしておきます。その画用紙が浮かび上がったところで、写真を二、三枚。
平成最後、恥を覚悟の実験作品です。
ページへ