昭和既視感 偏奇館
2018/5/6 俳写倶楽部定例会-107回 ※プリント用
※ 青梅キネマ道り「昭和幻燈館」再訪。(橋の中央は「偏奇館」館主
・永井荷風先生
)
昭和既視感 偏奇館
● 幻燈館 昭和既視感 偏奇館
尊晴
カン・ カン・ カ〜ン♪ と、韻を踏んで鐘三つ鳴らすつもりで制作したのが、七年ほど前に行った「昭和幻燈館」の俳写作品(上記)です。
案の定、意味不明な作者の言葉遊びに辟易とされたのか、皆様の評価も芳しくなく、今日までお蔵入りとなっておりました。しかし、私の言葉遊びはともかく、小説「濹東綺譚」の作者永井荷風先生が佇むこの玉の井あたりのジオラマ風景、妙に心惹かれます。
見た事も無いのに経験した事があるように感じる「既視感」と、日々遠ざかってゆく昭和へのノスタルジーにどっぷり浸かって余生を過ごしたい…と言う、後ろ向きの誘惑に駆られ本日再提出してしまいました。
そういえば偏奇館とは、荷風先生の日記に
「麻布の新築の家ペンキ塗りにて一見事務所の如し、名付けて偏奇館という‥‥」
と言葉遊びの弁があります。この偏奇館も昭和20年の東京大空襲で消失してしまいます。先生は二度とこの地に戻ることは無かったそうです。
私の昭和幻燈館も、これで最後の掲載と致します。
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