遠い日に
《俳写のツボ・その8》
2017/12/3 俳写倶楽部定例会-102回 ※プリント用
遠い日に 《日記としての俳句写真》
川越蓮光寺は、自宅から車で十五分程の距離です。その静かな境内を四季に応じてよく撮影していました。最近は体調の具合もあってご無沙汰の限りでした。
先日、作品整理の折り、この懐かしい山門の風景写真が出て来ました。十三年前のものです。俳句を若干修正して当時の想いに耽りました。
● 椎の実の降る山門に長居して 尊晴
山門の下で遊びに興じている少年二人、すでに立派な成人になっているはずですが、写真の中では永遠に少年のままです。椎の実もパラリ、パラリと‥‥何時果てるともなく降り続けています。
カメラ片手にフラフラ散策していた十三年前の私、境内の椎の木見上げて一、二度瞬きしたとたん、タイムトンネルを通って、本日の浦島太郎翁と成り果てていました。
俳写制作では、ある場所に長居が過ぎますと、時空を越え御伽草子の世界に翻弄される事が良くあります。お互い、ご注意、ご注意。
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